ある日、筆者のtwitterのタイムラインに、こんなツイートが飛び込んできました。
漫画描いてる人と喋るとよく「漫画はいずれ全部縦読みになるし見開きも無くなる。枠線も紙の本もレトロな少数派の趣味になって今の文学と同じように漫画が難しくて読めない人が多数派になるよ」と言われるので私は「ヤダーッ!」と言います ヤダヤダヤダ〜ッ!枠線見開き紙の本大好き永遠であって〜!
— 椎名うみ (@shinaumin)October 11, 2021
え、見開きのマンガっていずれ無くなるの・・・?
というか、マンガで「縦読み」ってどんなものなんだろう・・・?
調べてみると、「縦読みマンガ」とか「縦スクロールマンガ」などと呼ばれているそう。
海外では、この縦読みマンガが主流になりつつあるようです。
今回は、そんな縦読みマンガを解説してみます!
このページの目次
縦読みマンガ(または「縦スクロールマンガ」「縦スクマンガ」「Webtoon」という言い方も)とは、ページをめくるのではなく、縦にスクロールして読んでいくマンガのこと。
調べてみると、いくつかの大きな特徴があります。
なぜ縦スクロールなのかというと、スマホで読むのに特化しているから。
従来の紙のマンガをそのまま電子化すると絵や文字が小さくなってしまうため、スマホのような小さな画面では読みづらくなってしまいます。
これまでの電子コミックでは、いちいち画面を拡大しないと文字が見えないし、操作が面倒・・・
それに対して縦読みマンガでは、スマホの操作において馴染みのある縦スクロールだけで読み進められるよう、スマホで読むのに最適化してあります。
これなら縦スクロールだけで読み進められるから、操作も片手で楽に出来ていいね!
これまでの見開きのマンガとは一線を画した、新しいスタイルのマンガといえます。
縦読みマンガの特徴は、単にページを縦に並べるだけではありません。縦にスクロールさせて読み進める制約上、そもそもページという概念が無いというのも大きな特徴です。
つまり、1つのコマに対して、既存のマンガでは考えられないくらいにコマを縦に長くすることで、これまでに無いスピード感や躍動感、ダイナミックな表現が可能となります。
ピンと来ない方向けに、縦読みマンガを
少しだけ体験できるページがあります。
参照:https://sideranch.co.jp/vscroll/
我々が一般に想像する既存のマンガは、ページにコマ割りがしてあり、順番に読み進める必要があります。
読み慣れてる人は何とも思わないかもしれないけど、
考えてみたらコマを読み進める順番って慣れが必要なのかも・・・
従来のマンガを読み慣れてない人からすると、縦読みマンガの方が
読みやすく感じるかも。
一方で従来のマンガに慣れている人達からすると、「マンガというよりは紙芝居みたいで読みにくい」といった声もあるようです。
従来のマンガのほか、縦読みマンガも取り扱う電子コミックサービス「ピッコマ」では、近年ユーザー数や販売金額も右肩上がりとなっており、その勢いは縦読みマンガが支えているとのこと。
カカオジャパンによると、ユーザー数や販売金額も右肩上がりで、1日の閲覧者数は330万人超に。20年7月にはマンガアプリの月間販売金額が国内1位のLINEマンガを逆転した。その勢いを支えるのが、韓国で配信された中から厳選して輸入するウェブトゥーンだ。最大のヒット作『俺だけレベルアップな件』は、月間の販売金額が1億円を超える。掲載作品の中でウェブトゥーンが占める割合は1・26%(約400本)だが、取引額全体の35~40%を占めるという。
引用:47NEWS https://nordot.app/675679660253348961?c=39546741839462401
国内で縦読みマンガってそこまで知名度は高くないけど、
結構な勢いで伸びてるんですね!
また、縦読みマンガによって、普段マンガを読まない層にもアプローチ出来ているという声もあります。
さらにこの1年の増加率で見ると、10代男性が2倍以上に急増。ウェブトゥーンが、スマホで動画などを楽しむ、従来のマンガファンとは異なる層にリーチできているとする。「新しいユーザーに作品を届けたい作家にとって、ウェブトゥーンが間口を広げる役割を担っている。普段マンガは読まないがウェブトゥーンには興味を持つという人たちも多い」と杉山さん。
引用:47NEWS https://nordot.app/675679660253348961?c=39546741839462401
まだまだユーザー数の獲得に期待できそうな展開ですね!
インクの匂い、本の匂い、質感、手触り、重さ、表紙、カバー裏にあるキャラ達のちょこっとした話し、全部好きなので本しか買わないよ〜
— Reo/音ゲーマー/ゲキチュウマイ勢 (@photogenicguita)October 11, 2021
横からお邪魔します。縦読みは四コマ漫画ならいいと思いますが、ストーリー漫画は紙の本がいいです。クライマックス見開きドーンとか、ワクワクやドキドキやハラハラしながらページをめくる楽しさは永遠だと思います。
— 二葉ウオコ (@CXhiZH7Os6Qe7qU)October 12, 2021
漫画を読む時に想うのは「次の頁はどうなっているのか」「この対決の落とし所は」みたいなワクワク感。
— 平屋ゲイツ (@1CREJITT)October 12, 2021
見開きがなくなったらやっぱり物足りなく感じます。バトル系のは特に。
自分はやっぱり、出版物で刊行された漫画が大好きです。例え時代遅れと言われようが、好きなものはしょうがないじゃない。
紙の本が良い!という人は、本の手触り、質感、ページをめくるときのワクワク・ドキドキ感を大事にしているようです。
筆者も本好きのなので気持ちは分かります!
やっぱり紙の本は無くならないで欲しいですよね~
縦読みは縦読みで良いのよ。
— リク (@ricky0web)October 11, 2021
最初から縦読みを意識してコマ割りされてるなら。
もちろん可読性を考慮してスペースの幅とか意識する必要があるけど。(こういうテクニックはLINEマンガがめっちゃうまい)
最初に1ページを意識して構成されたコマをバラバラにするのは、なんだか罪悪感があるんだよね。
縦読みでも横読みでも良いんですけど、一部漫画サイトの、スクロールするときにドラッグしなきゃいけない仕様は疲れるのでやめて欲しいな〜という個人的意見。ポンっと押せばポンっと画面が変わる仕様のほうが疲れにくい。
— Ikemen Mas Kot (@maskot1977)October 11, 2021
縦読みは縦読みで認めつつ、既存のマンガを縦スクロール化するのは罪悪感がある、ひたすら縦にスクロールして読んでいくのは疲れるという声も。
既存のマンガは見開き前提でコマ割りが考えられているので、それを崩すのは
作者の意図に反するんじゃないか・・・とか。
この辺は気にする人、気にしない人で分離しそうな感じがします。
縦読みは目が回ってしまうのだが、俺だけ?誰かいない?
— Rubilliaz ルビリアス (@Neozeon_colonel)October 11, 2021
コメ失礼します…
— 焼きモチ (@yakiyakimotiti)October 12, 2021
すごく分かります 縦は必然的に大コマになるのでコマ数も少なくなって話の展開に時間がかかるというか、スムーズに展開が進まないような感覚に陥りますよね… 縦漫画も素晴らしい文化ですが、紙でも電子でも横読みの昔ながらのコマ割りの漫画が読みやすく感じます
縦読みは目が回ってしまうのだが、俺だけ?誰かいない?
— Rubilliaz ルビリアス (@Neozeon_colonel)October 11, 2021
別に面白さが下がるわけではないけど縦読み漫画は情報量が少ないのに読むのに時間がかかってあかんわ
— やすゆき (@gclub55)October 10, 2021
いわゆるなろう系くらいインスタントな話だと成立するヤツじゃない?
ガラケー移植された漫画と同じ匂いのする形式だ…
縦読みマンガはスクロールすると目が回る、情報量が少ないわりに話の展開に時間がかかる、といった声が挙がりました。
今回は縦読みマンガの概要、ユーザーからの声について調べてみました。
ユーザーの声も総合してみると、本のマンガも残ってほしい、実物の本の質感も好きなので無くならないで欲しいといった声も根強くありました。
また、既存のマンガと比較すると情報量が少ないわりに話の展開に時間がかかるとのことで、不満を漏らすユーザーも見受けられました。
総合すると、縦読みマンガが既存のマンガを駆逐する、というよりは新しいマンガの形式が一つ増えたというとらえ方が現実的ではないかと思います。
本好きの筆者からしても実物の本は無くならないで欲しいですし、上手く共存していけると良いですね。
茨城県出身。学生時代はビッグバンドジャズに没頭し、紆余曲折な時期を過ごす。
新卒で食品容器メーカーに就職し、現在開発職のお仕事をしています。
好きなものは音楽と街歩き。
読者にとって役に立つ情報を発信できたらと思います。