ちく
どうも、ロハリブのちくです。今回はプロテインを飲む最適なタイミングを期待する効果に分けて説明をしていきますよ!
★この記事を見て分かること★
・あなたに合ったプロテインの種類
・プロテインを飲む最適なタイミング
ちく
これからプロテインを飲んでみようと考えているそこのあなた、どうせプロテインを飲むなら一番効果的なタイミングで飲んだ方が良いと思いませんか?
ただ、一概にプロテインと言っても現在は様々な種類があり、それぞれで特徴や消化吸収速度等が違うため、プロテインを飲む最適なタイミングが異なります。
そこで、今回は求める効果に合ったプロテインの種類とそれぞれの最適な飲むタイミングを分かりやすく紹介していこうと思います!
ちく
この記事を読んで、あなたに合ったプロテインの種類と飲むべきタイミングを是非見つけてみて下さい。それでは本編に入っていきましょう。
このページの目次
プロテインには大きく分けて牛乳を原料とするホエイやカゼイン等の動物性プロテインと、大豆(ソイ)を原料とする植物性プロテインがあります。
これらの種類によって体内への吸収速度や身体への影響等が異なるため、筋肉を付けたい等の期待する効果によって最適なプロテインは変わってきます。
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まずはそれぞれの特徴について見ていきましょう!
ホエイプロテインは筋肉修復効果も期待されており、体内への吸収速度が速いので、トレーニングされている方等筋肉を付けたい方はホエイプロテインを選ぶことが多いです。
ホエイプロテインには、主に4種類の製法があります。
①WPC(Whey Protein Concentrate)製法(濃縮乳清タンパク質)
最も一般的なプロテインの製法です。濃縮膜処理法とも言います。
牛乳から乳脂肪分やカゼイン等を除いた水溶液である乳清をフィルターで膜処理をして、ろ過した液体を濃縮することでプロテインができあがります。
比較的安価で販売されており、カルシウムやビタミン等の栄養素が残りやすいのが特徴です。
ただ、乳糖も残りやすいため、人によってはお腹がゴロゴロするというようなお腹を壊す場合があります。
・タンパク質含有率:約70~80%
・消化吸収速度:1時間前後
WPC製法を使用したプロテイン例
② WPI(Whey Protein Isolate)製法(分離乳清タンパク質)
イオン交換法とも言います。
WPC製法で分離されたタンパク質をさらにイオン交換法である程度乳糖等を除去します。そのため、WPC製法で作られたプロテインより高濃度のホエイタンパク質を含有しています。
また、乳糖の含有率が低いため、お腹の膨満感やゴロゴロ感が少ないのが特徴です。
ただ、精製度を高くするために手間がかかるため、WPC製法よりも価格はやや高めです。
・タンパク質含有率:約80~90%
・消化吸収速度:1時間前後
WPI製法を使用したプロテイン例
③ CFM(Crossflow Microfiltration)製法(分離乳清タンパク質)
WPI製法の一種で、セラミック膜でろ過することで生理活性物質やラクトフェリンといった有効成分を残しつつ乳糖や脂質だけを除去できる製法です。
WPI製法のプロテインに比べタンパク質含有量は少ないものの、筋タンパク質合成促進等が期待できる必須アミノ酸「BCAA」の含有率が高いのが特徴です。
価格はWPI製法と同程度の価格です。
・タンパク質含有率:約80~90%
・消化吸収速度:1時間前後
CFM製法を使用したプロテイン例
④ WPH(Whey Protein Hydrolysate)製法(加水分解乳清タンパク質)
加水分解製法とも言います。
微生物に含まれる酵素等を使い、タンパク質をアミノ酸と小さなアミノ酸ペプチドまで加水分解し、その過程で乳糖を除去します。
アミノ酸や小さなペプチドまで分解されており、筋肉の形成を促進して筋肉の損失を防ぐ効果のある必須アミノ酸「ロイシン」が高い割合で含まれているため、消化吸収率が非常に高いのが特徴です。
また、タンパク質含有量が多く、価格は高いものが多いです。
・タンパク質含有率:約80~95%
・消化吸収速度:1時間未満
WPH製法を使用したプロテイン例
カゼインプロテインはホエイプロテインと同じく牛乳が主成分のプロテインです。主成分であるカゼインは、生乳を構成するタンパク質の約80%を占めています。
不溶性でホエイプロテインに比べると消化吸収に時間がかかるのが特徴で、筋肉を付けたい方がトレーニング直後にタンパク質補給目的で飲むのには向きません。
しかし、腹持ちが良く、長時間血液中のアミノ酸濃度を高いまま保つので、ダイエットには向いています。
また、腸の働きを活発にし、免疫力を高める効果があるともされていますが、やや溶けづらくて飲みにくく、BCAA含有率も少し低いことから、ホエイプロテインと混合して使用するメーカーも多いです。
その場合カゼイン含有比率が高いほど価格は高くなります。
・タンパク質含有率:約70~80%
・消化吸収速度:6~8時間
カゼインを使用したプロテイン例
ソイプロテインは文字通り大豆を原料とした植物性のプロテインです。カゼインプロテインと同様、消化吸収に時間がかかるのが特徴です。
溶けにくく、多めの水分で溶かしたり、甘味料を入れたりしないと飲みにくいというデメリットはありますが、乳糖を含まないため、ホエイプロテインでお腹を壊しやすい方にはおススメです。
また、大豆には老化を防ぐ抗酸化作用やコレステロール値の低下作用、ホルモンバランスを整えるイソフラボンやサポニンが含まれているので、特に女性のダイエットに用いられることが多いです。
・タンパク質含有率:約70~80%
・消化吸収速度:5~7時間
ソイを使用したプロテイン例
CRASやモリンガプロテインについては以下の記事でさらに説明をしていますので、詳しくはこちらをご覧ください。
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以上、上で紹介したプロテインの特徴をまとめたのが以下になります。
プロテインの種類と特徴まとめ
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ホエイは消化吸収速度が速いので筋肉を付けたい人向け、カゼインやソイは消化吸収が遅く腹持ちが良いのでダイエットしたい人向けのプロテインと言えます。
プロテインは、求める効果によって飲むべき種類が変わるだけでなく、飲むべきタイミングも変わってきます。
続いてはそのおススメの飲むタイミングをお伝えしていきます!
筋肉を付けたい場合は、筋肉修復効果も期待でき、体内への吸収速度が速いホエイプロテインがおススメです。
そしてプロテインはこまめに摂取しましょう!
普通の人が筋肉を維持するために必要な1日のタンパク質量は体重1kg当たり1gとされています。
しかし、トレーニングをして筋肉を付けたい人は、トレーニングの負荷の度合い等によって変わりますが、大体体重1kg当たり1.6g必要であることが最近の研究で分かってきています。(参考:Morton et al. Br J Sports Med 2017)
ただ、一度に大量のプロテインを摂取しても全てを吸収できず、脂肪として蓄えられる場合もありますし、また腸内環境が乱れ胃腸の負担になります。
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市販のプロテインは大体1杯20~25gのタンパク質が含まれています。例えば体重が70kgの人だと112gのタンパク質が1日に必要なので、1日のご飯3食で摂れるたんぱく質を除いても4杯ぐらいは1日に分けて飲む必要がありますね。
その上で、プロテインは少なくとも筋トレ開始1時間前に1回飲むことをおススメします。
先ほど紹介したように、ホエイプロテインは摂取後1時間前後で消化吸収されます。筋トレ前にプロテインを摂取し、血中のアミノ酸濃度を高めておくことで、トレーニング中の筋肉の分解を最低限に抑えつつ、さらに筋肉の合成につなげることができます。
また、昔から筋トレ後の45分間がプロテイン摂取のゴールデンタイムと言われ、実際に論文も出されています。
※John Ivy, Ph.D., & Robert Portman, Ph.D.著『Nutrient Timing』(2004)を参考に作成
ただ、国際スポーツ栄養学会やボストン大学の最新の研究で、タンパク質の同化(体内のアミノ酸がタンパク質へ変わり筋肉を形成する作用)はトレーニング後、約3~4時間後に顕著に上昇し、ピークは24時間で、36−48時間後に正常化することが報告されています。
そのため、最近では特にゴールデンタイムにプロテインを摂取する必要がないという考え方が広まっています。
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それよりも睡眠中に下がった血中アミノ酸濃度を戻すため、起床時にプロテインを飲むことをおススメします。あとは間隔を空け、こまめにプロテインを飲み、1日に必要な分のタンパク質を摂取しましょう。
筋肉を維持したい・ダイエットしたい場合は腹持ちが良く、長時間血液中のアミノ酸濃度を高いまま保つことができるカゼインプロテインやソイプロテインがおススメです。
ただ、筋肉を維持したい場合とダイエットしたい場合でプロテインを飲むおススメのタイミングは異なります。
筋肉を維持したい場合
筋肉を維持したい場合は、朝食としてプロテインを飲むことをおススメします。
1日の中で最も食事の間隔が空く夕食後から朝食までの間は、新たなタンパク質の供給が滞るため、血中のアミノ酸濃度が低下し、筋肉の分解が進んでいる状態です。
そのため、プロテインを摂取することで、筋肉の分解から合成へと切り替える必要があります。
また、1日のスタートである朝にプロテインを飲むことによって、トレーニングのような激しい運動をしなくても、通勤・通学等の午前中の活動そのものが筋肉増強につながります。
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さらに普段の姿勢も意識してみましょう。常に意識しておきたいのは骨盤を立てて、お腹に軽く力を入れてあごを引くことです。正しい姿勢のままいつも通りの動作を行うだけで、かなりの筋力UPになります。
座るときは「頭が真っ直ぐ天井に向かって引っ張られている」イメージをしてみて下さい。
また、立つ際の基本姿勢を知りたい場合には、背骨に肩甲骨を寄せた状態で壁に背中をつけ、それと同時に後頭部とかかとも壁につけ、肩周りの力を抜くと自然と姿勢が良くなります。
ダイエットをしたい場合
ダイエットをしたい場合は、夕食としてプロテインを飲むことをおススメします。
多くの人が夕食に一番高カロリーなものを食べていることが多く、ここをプロテインと置き換えることでしっかりと運動したぐらいのカロリーをカットできます。
ちく
750kcalは大体ジョギングで12.5キロ分ぐらいの消費カロリーなので、結構運動しないと消費できないぐらいのカロリーと言っていいでしょう。このように1日の内で1番カロリーを摂取しているところをプロテインで置き換えるのが一番効果的です。
また、夕食後は基本的に身体を動かさないため、摂取したカロリーを消費しきれずに脂肪として蓄積されやすいです。
さらに、夜10時~午前2時は脂肪をため込む酵素を増やすタンパク質「BMAL-1」の動きが活発になるので、脂肪をため込みやすくなります。
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よく夜の9時以降は食事を控えるように言われているのはこれが理由です。
以上の理由からダイエット目的でプロテインを飲むなら夕食と置き換えるのが一番効果的なのですが、いきなり夕食と置き換えるとさすがに腹持ちの良いカゼインやソイとは言え物足りないと感じると思います。
ちく
腹持ちの良いプロテインダイエットと言えども最初は慣れが必要です。そのため、不安な方はまず朝食や間食から置き換えてみて、徐々に慣れてきたら夕食と置き換えてみるといいでしょう。
また、1日に2回以上プロテインで置き換えるとより痩せられるのではないかと思った方もいると思いますが、やりすぎは逆に1日に必要な栄養素が足りなくなり、飢餓状態に陥ります。
身体が飢餓状態に陥るとむしろ脂肪を溜め込もうとするため太りやすい体質になり、リバウンドをしやすくなるため注意が必要です。
このようにプロテインは期待する効果によって飲むプロテインの種類・飲むタイミングが変わってきます。
また、プロテインは飲み方を間違えるとむしろ身体に悪影響を及ぼすので、正しく飲むことが必要でもあります。
ただ、プロテインを有効的に摂取できれば、筋肉を付けることができたり、ダイエット成功のカギにもなります。
この記事を読んでくださった皆さんは自分に合ったプロテインの種類と最適な飲むタイミングを是非考えてみて下さい!
最後までご覧いただきありがとうございました。
食品メーカーの開発者兼フードアナリスト。
東京に染まってしまった関西人(笑)
幣サイトの運営を行う傍ら飲食店の覆面調査や記事執筆等を行い、食に関する情報を発信している。
また、食以外の分野も興味のあるものは自分で試したり、詳しい人に聞いたりして徹底的に調べる特性を持つ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
大阪大学にてタンパク質系の研究を3年間行う。
大学院卒業後は某食品会社に勤務。研究経験を活かし商品開発を行う。
また、フードアナリストの資格を持ち、飲食店の覆面調査や記事執筆等を行い、食に関する情報を発信している。
食べることが仕事なので、自身もプロテイン等による置き換えダイエットで体形の維持を行っている。(一定回数は仕事で食べる必要があるため。)
様々な食品に興味があるため、既に30種以上のダイエット食品(飲料を含む)を試した経験がある。