着物を長持ちさせるコツは?正しい着物の保管方法とお手入れ

記事更新日: 2021/05/03

ライター: しおりん

ライタープロフィール
ライター:しおりん

高校、短大で服飾を学ぶ。
フリーパタンナー(洋服の型紙を作る仕事)/ パタンナー歴13年
反物から浴衣をこれまでに3着作って花火大会などに着用。
着物について詳しくお伝えしたいと思います。
・Twitter:@Imshioriinoue

しおりん

こんにちは!しおりんです!

久しぶりに着物を開けてみたら、「なんだかカビ臭い」という

経験はありませんか?

もともと繊細で優美な着物は梅雨の季節のじめじめとした夏の湿気に弱く、

本来の美しさを維持するためには、保管が最も大事になってきます。

この記事で分かる事

・着物を安く!美しく!保管ができるようになる

・着物保管に大事な「カビ・湿気・虫」から守る事ができる


大事な着物だからこそ綺麗に美しさを保ちたいですよね!

しおりん

美しさを保つ為の、正しい保管方法をみてみましょう!

 

着物の保管に気を付ける3つの大敵とは?

しなやかでツヤのある上品な絹織物は「絹糸1本1本が呼吸をしている」といわれています。

半世紀以後も十分着用できるといわれていますが、長年受け継ぐためには、お手入れがとても大事になります。

着物の保管の3つの大敵
  • カビ
  • 湿気


この3つから大切な着物を守るため、どの様な保管をしたら美しく長年引き継ぐ事ができるのでしょうか。

ここからは、着物を美しく保つ為の家庭での保管方法についてみていきましょう。

収納前にやっておこう!準備とお手入れ

着物を着たあと、一見綺麗に見える着物でも「汗、ほこり、小さな汚れ」などの

目には見えない汚れが付いていたりします。

それをそのままにして保管すると、白いカビや虫食い、茶色いシミの原因になります。

着物の汚れは「付いたら即落とす」ことが一番大事。

クリーニングに頼む場合もシミになってからよりも、

付いたばかりの汚れのほうがずっと料金が安く済んだりします。

【おすすめの着物宅配クリーニングはこちら】

 

着物は正しく畳んで"たとう紙"に入れる

着物の保管に大事なのは「正しく畳む」、「たとう紙」に1着に1枚で包んで収納することで、

よれジワや型崩れを防いでくれます。

【着物の正しい畳み方】

【たとう紙に入れる】

ポイント
中に薄紙の付いている和紙製のものがおすすめ

和紙は表面が凹凸になっているため、収納したときにも、
着物との間に隙間ができ通気が良くなり、着物をカビから守ってくれます。

 

「1着に1枚のたとう紙」が良い3つのワケ

かな

場所とるし・・・まとめて「たとう紙」に入れるのはいいのかな?

しおりん

それはダメ!!!

1枚1枚入れないと虫に喰われたら一緒にどうぞと言っているものよ!

では、なぜ何枚か一緒に入れない方がいいのか見てみましょう!

2着一緒にたとう紙に入れしまったらどうなる?
  • シワができやすい。
  • 1着を虫に喰われたら、2着とも喰われる。
  • 1着カビが出来ると、2着ともカビが出来る。

しおりん

なるべくまとめて傷めない為にも、1枚ずつ入れるようにしましょう!

 

収納する時、重ねすぎない

「着物の収納場所に困る・・・」

そう思っている方がほとんどだと思います。

ぎゅうぎゅうに重ねて収納しがちですが、着物にとっては湿気のない環境を作ってあげることが重要。

できれば、絹織物以外の浴衣や化繊の着物・帯枕・肌襦袢・足袋などは乾燥材を入れた

プラケースなどにうつすと、その分ゆったりと着物を収納できます。

着物保管に「桐タンス」は何でいいの?

着物の収納と言えば、真っ先に思い当たるのが「桐タンス」

桐タンスが長く使われ続けているのは、材料の桐に秘密があります。

桐たんすの特徴
  • 通気性が良い。
  • 防虫効果がある。
  • 火事に強い。


桐の木が燃えないという訳ではないですが、水分を含んで膨らむという性質から、

火事にあっても消火水を吸収するため、中まで燃えない。

密閉されるので、火の粉を中に入れません。

火事にあった人達が「桐は駄目だったけれど、タンス中の着物は無事だった」と言うのを聞きます。

たとう紙にきちんと包んでいれば、煤で汚れるのも防げます。

しおりん

大切な思い出のある着物は、きちんと保管したいものですよね!

着物タンスとして最強桐といえる桐タンス、もし条件が許すなら桐タンスが良いでしょう。

桐タンスはどうしてもサイズが大きい為、住宅事情で桐タンスを用意できない場合もあります。

そんな時はどうしたら良いのでしょうか。

しおりん

1Rでも綺麗に保管できる方法もありますのでみてみましょう!

 

「着物を安く!美しく!」保管できる方法

準備するもの

「場所が無い・・・」

「一人暮らしで桐タンスまでは買えない・・・」

そんな人も少なくないはず!

そんな人に「安く!美しく!」保管できる方法をご紹介します。

準備するもの
  • 着物一式収納ケース(布製)
    Amazon楽天でも購入できます(900円~)

  • 防虫剤(ピレパラアースなど)
    Amazon楽天でも購入できます(600円~)

  • 除湿剤(ドライペットなど)
    Amazon楽天でも購入できます(400円~)

 

着物を保管

予めたとう紙に1枚1枚入れておいた着物を、先程準備したものと一緒に

セットしていきましょう。

  • 着物一式収納ケースを整える。
  • 着物を入れて角に帯や小物を入れる。
  • 四つ角に防虫剤を入れる。
  • 着物を重ねた後一番上に除湿剤を2個置いて閉める。


防虫剤、除湿剤は1年間のものが多いので、1年を目途に開けて着物を虫干ししましょう。

一度外に出して干すことで、着物に付いてしまった害虫を取り除くことも可能。

虫干しに良い時期は梅雨明けが良いといわれています。

虫干しとは?

タンスやたとう紙から着物を出して外気に当てることで湿気を飛ばし、

カビの繁殖を防ぎます。 着物ハンガーにかけて日光が直接当たらない部屋や場所で、陰干しをします。

まとめ

着物の寿命は保管で決まるといわれるくらい、とてもデリケートですが、

湿気や虫を寄せ付けず、適切なお手入れをすれば長く美しい状態を保つことができます。

着物を毎日着る人はあまり心配はありませんが、

たまにしか着物を着ない人こそ、正しい保管方法で着物を大切に保管しましょう。

 

この記事を書いたライター

しおりん

フリーパタンナー

洋服の型紙を作りながら、時々バックパッカー

洋服と旅とお酒このセットが揃うと更にHAPPY♡

今日もHAPPYに☆彡

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

少しでもお力になれると嬉しいです!

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